「アメリカン・アイドル」の優勝者であり、ソウルフルでパンチの効いた歌声で高い評価を得ている、26歳の歌姫ファンタジア・バリノ。『Truth Is』のヒットで日本にもたくさんのファンを獲得したはずだが、実はこの所、私生活では大変なことが続いていた。そして9日夜、彼女は自宅で自殺を図ってしまった。
“アスピリン薬を一瓶空けてしまったようです。呼吸はしていますが、意識がありません”という911コールが、ファンタジアのマネージャーから9日夜に入り、彼女は救急車で地元ノース・カロライナの病院に運ばれた。
彼女は今、私生活で大きな悩みを抱えていた。交際中であったアントワン・クックという男性には妻があり、周囲から危険だと反対されながらも不倫関係を続けていた中、セックス・テープが流出し、彼と妻ポーラさんの離婚裁判にも巻き込まれた。
離婚申請にあたってポーラさんは “ファンタジア・バリノと夫の不倫行為に大きな苦痛を受けた” と書類に記載しており、慰謝料の支払いはもはや避けられそうにない。彼女の代理人は10日、クック夫人の主張には事実でないこともおおいに含まれていると反論しながらも、こう発表していた。
「ファンタジアは、結婚は失敗だった、妻とはすでに別れたというクック氏の言葉を信じ、2009年の夏の終わりから交際を続けて来ました。今は、クック夫人に与えてしまった心の傷について深く反省しています。9日の日中も辛そうな顔でした。裁判とメディア、その対策にかなり悩んでいたようです。」
「そして夜、彼女はアスピリンと睡眠導入剤をかなり飲んでしまい、病院に運ばれました。命に別条はなく容体も安定していますが、脱水症状で極度に体力が落ちているようです。」
ポーラさんの苦痛がもちろん最優先ではあるが、愛する男性の離婚裁判に “不倫相手=加害者” として巻き込まれ、そのセックス・テープが何者かの手に渡り、ファンタジアはどれほど大きな傷を心に負ってしまったことか。
多くのことが一気に重なり自分にのしかかってくる時が、誰の人生にも早かれ遅かれ、1度や2度はある。人生を生き急いでしまったという感覚にとらわれ、疲れてしまうこともある。だが悩むだけ悩むと、時の流れとともに不思議と心が和らぎ、回復して行くものである。これをじっと待つのみ。一度きりの大切な命、人生。どうか自殺など考えないで欲しいものである。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)