イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-yokote2

【イタすぎるセレブ達】レディー・ガガ、全米注目の「移民新法」にモノ申す。

コンサート中であろうと雑誌インタビューであろうと、なかなか頑固に持論を展開、力説することで知られているレディー・ガガ。7月31日、アリゾナ州で開かれたコンサートのステージで、同州に暮らす移民にとっては大変厳しいものである注目の新法に抗議をした。

ガガが猛反対したのは、この春に同州で議決された「SB1070」という新法。人口の9%が不法移民労働者であると言われる同州が、その徹底排除を目的に、警察官に強制的な取り調べと摘発の権利を認めたものだ。

だがこの度、同州フェニックスにある連邦裁判所は、その法案の大筋は認めるものの、憲法と人権を侵害している部分があるとして、「一時保留」を言い渡したばかり。そして今、まさに影響力絶大なシンガー、ガガが立ちあがった。

7月31日、ガガはアリゾナ州フェニックスでコンサートを開き、数千人のファンに向かって高らかに、いや怒鳴るような激しい口調で新法への怒りを表明した。

「どこから来た何者だ? 肌の色は? そんなこと、どうでもいいはずよ! それで苦しんでいる人を抱きしめて守ってあげたいわ。アーティストの間では、アリゾナ州でのコンサートをキャンセルすることで抗議しようって考えている人もいるわ。でも私はイヤ。皆でタッグを組んで、その移民新法に平和的に抗議しましょう!」

不法労働と不法滞在はもちろん違法だが、米国で生まれた子には米国籍が与えられ、2世や3世などは当然の権利としてそこで暮らしているため、事情はさらに複雑になっている。

他にも約20の州が同様の法案を検討しており、アリゾナ州有権者の65%が「SB1070」を支持していると言われるが、移民労働者全体を苦しめ、締め出そうとしているようも受け止められるその新法には、「今の米国の経済事情でそれで本当にイイわけ?」という声も実に多い。

LAでも、空港、タクシー、ホテル、レストランなどは、どこも移民労働者でいっぱいだ。白人たちがオフィスの重要ポストを占める一方で、彼らこそがLAのサービス業を支えているといっても過言ではない。彼らの排除イコール深刻な人件費アップにつながることを忘れてはなるまい。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)