胎教にはモーツァルトが良いとか、1/fを採用したアンビエント系が良いと言われて、プレママさんがよく聴いているようだ。
しかし、クラシックやアンビエントが好きな人は良いとして、多くの日本人の耳に馴染むのはJ-POPである。特に昨今は一時期のアゲアゲ系音楽が衰退していって、日本人の心に響く歌がふたたび好まれている。
それならば、好きでもないモーツァルトを無理して聴くよりも、もっと胎教にふさわしいJ-POPがある。4月にリリースされたDOUBLE初のバラードベスト『Ballad Collection Mellow』である。
一聴すると、普通のJ-POPに聴こえるDOUBLEの歌声。しかし、どこか違うのである。不思議な落ち着きとやすらぎに満ちた声質は、デジタル分析することで明らかになった。
日本における音声研究の権威・鈴木松美氏の分析によると、DOUBLEの歌声は「周波数ゆらぎ」と「振幅ゆらぎ」という二つのゆらぎを持っており、さらに周波数ゆらぎに関しては”究極のゆらぎ”と言われている「1/fのゆらぎ」(人に快適感やヒーリング効果を与えるゆらぎ)もあることが判明した。
これは、アンビエント系胎教音楽で科学的に採用されている「ウェーブ」である。機能面に着目すれば同じだが、モワーンとした音響を聴いても大抵の人は楽しくないだろう。
その点、DOUBLEの歌声は、オシャレなJ-POP/R&Bでありながら、優しいメロディと安らぎ効果で、楽しみながら胎教ができる。
J-POPシンガーの中には、大声自慢をしているような押しの強い歌い方や、巻き舌多用、地声丸出しなどの人がいて、それはそれで気合を入れるときに聴いたり、カラオケのレパートリーにしたりできるが、胎教や赤ちゃんには好ましくないようだ。
DOUBLEのバラードでは、高音域で意図的にファルセットを使っているが、声が出ないからではなく、このバラードにはこの発声がふさわしいという表現なのである。優しい高音、心に染みる中低音は、QUEEN Of R&Bにふさわしい風格である。
なお、DOUBLEの作品は、意欲的なチャレンジに満ちたものが多い。2007年のアルバム「Reflex」では、ワールドミュージックを見事に消化した素晴らしいアレンジで、驚きを与えてくれる。もし、『Ballad Collection Mellow』を聴いて気に入ったなら、併せて聴いてみてほしい。
(収録曲)
1. ストレンジャー / 松尾潔プロデュース 新曲 (2010年)
2. Angel / double (2000年)
3. Why Do You Go / Reflex (2007年)
4. Okaeri / Wonderful (2003年)
5. Strange Things / VISION (2002年)
6. Betcha / Wonderful (2003年)
7. You Took My Heart Away / Life is Beautiful (2004年)
8. Sweet Time / Crystal (1999年)
9. Teach Me / double ENG ver. (2001年)
10. This Close / Reflex (2007年)
11. Winter Love Song / Reflex (2007年)
12. Let It Go / Single (2009年)
13. おやすみのキスを~Good Night My Love~ / Single (2009年)
14. 残り火-Eternal Bed- / 10 YEARS BEST WE R&B (2008年)
15. For You / 今井了介プロデュース 新曲 (2010年)
16. Through The Fire (1997 March Rec.) / Crystal Planet (1999年)
[初回盤DVD]
1. ストレンジャー Video Clip(松尾潔プロデュース 新曲)
2. おやすみのキスを~Good Night My Love~ Video Clip
3. Let It Go Video Clip
■ フォーライフミュージックエンタテイメント DOUBLE オフィシャルウェブサイト http://www.forlife.co.jp/artist/?aid=FL00241
(TechinsightJapan編集部 真田 裕一)