リオ・デ・ジャネイロから1000kmほど北のブラジル・サルバドールで10日夜、ビヨンセはブラジル公演の2回目となるコンサートを開催した。そのコンサートが終了し、アリーナを後にしようとした客が地元ギャングに撃たれるという事件が起きたという報道が流れた。しかしその後…。
最初の報道によると、犯人は複数のティーンによる地元では悪名高いギャング集団。コンサートに訪れた大勢の観客により、終了後はタクシー乗り場に長い列が出来たが、その人々に向けてギャングが無差別に発砲したという。
続いて駆け付けた警官が犯人を取り押さえるために発砲、あたりは一時パニックに陥ってしまった。ビヨンセはその場にはおらず、幸いなことに負傷者も全員軽い傷で済んだが、何とも後味の悪いコンサートのエンディングとなった、という内容である。
このサルバドールの「Parque de Exposicoes」アリーナは、スポーツからコンサートまで、各種の国際的な大型イベントに対応できるよう設計された、ブラジルの最新型のアリーナのひとつ。そのためこのような事件が起きるというのは大変なイメージ・ダウン。ブラジル政府はこのニュースが広く流れることを強く懸念していると報じられ、その矢先にビヨンセ側から、「会場で発砲事件が起きたという噂はデマです」なる発表があった。
ただしこれには地元の多くの人々が、ブラジル政府に協力したビヨンセ側が知らなかったフリをしているだけだとして、怒りを感じている様子。サルヴァドールでは地元のギャング集団と警察官の衝突が度々起きているだけに、警察を中心に行政機関が改めて安全対策を検討するよう、市民は強く訴えていると地元メディアは報じている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)