今回の【どっちが勝ち組でショー】は益若つばさVS浜田ブリトニー。どっちもギャル系タレントで、益若はファッション、浜田は漫画というフィールドで活躍中。二人とも見た目が派手で少々おバカっぽいが明るく屈託のない持ち味が、女子高生やギャルと呼ばれたい主婦層を中心にに大人気だ。しかし、新しいようでいつの時代にもいたタイプの二人。今はチャラチャラしているが意外に将来は「文化人」として大成するかも。
1歳児の母でもある益若つばさは、身長150センチの小柄なファッションモデル。さして美人でも無いのだが、なぜか彼女のマネをしたがるギャル達が大増殖。「彼女のブログを見た」と言うだけで、彼女と同じヘア、ネイルが割引料金になるサロンや、衣服やアクセサリー、化粧品の売れ行きを見込んで、雑誌やブログで紹介したりとプロモーションがなにしろ上手い。かつての蛯原友里・エビちゃんの真似をしたがる女性はOLが多かったが、チープそうに見える益若つばさ・つーちゃん人気を支えるギャルは=水商売という一面があり、意外に美容に金が使える。そんな客層の好みに見事にマッチして、とにかくカネ生み出すマッチポンプのような役割を果たし、2007年12月現在の彼女の経済効果は、100億円に上るとされた。
外見上はチャラチャラしているが、実は並々ならぬファッションセンスを兼ね備えた益若。お昼のバラエティ番組で、“服装に構わない”にしおかすみこにコーディネートしている時や、ちょっとした着こなしを語る時でも顔は真剣。気取ってないトークも楽しい。この人は本当にオシャレが好きで、大人は受け入れにくいギャルファッションでもその中では時代の最先端だ。このまま流行を追っていけば将来は大内順子のようなファッション批評家の道を目指す素質もある。
一方、浜田ブリトニー。「こんな暗い時代に家も無く、バカやってても楽しく暮らしている若者もいますよー。」といったメッセージを体全体で表現する彼女だが、都心に家を借りてないだけで実家はあるだろうし、友達の家に泊めてもらっているのだから、肩書きの“ホームレス漫画家”はウソだ。収入があるから銭湯や漫画喫茶でフロにも入れて不潔じゃないし、日本テレビ系の「太田総理」では年金も払っていると言っている。自称20歳だが、わりとしっかりしているのでもうちょっと年齢は上だろう。タレントとしての彼女の芸風は陽気そのもの。番組で板東英二に渋谷を案内して仲良くなったり、イケメン男性タレントにヨイショしたり、世渡りがうまい。友達感覚なのに普段は礼儀正しいらしく、結果的には人から好かれている。
漫画家としての浜田は、「ハイパー探偵リンカ」でデビュー後、『ビッグコミックスピリッツ』にて、ギャル語を用いる渋谷のギャルの生態を描いた『パギャル!』、同誌にて対談「ブリトニーの人生相談」が連載中だ。現代的な若い女性の生態を描く大胆な画風は、「オヤジギャル」が流行語になった故・中尊寺ゆつこの作品に似ていて、見た目は、キテレツな服装と派手なメイクながらも、サッとマジックでイラストが書ける大先輩、水森亜土がいるから、年配者からすれば浜田ブリトニーのキャラは別に新しくも無い。
今回の勝ちは、やはり経済効果が高く主婦の一面も持つ益若つばさの勝利。この不景気、努力しても就職できない女性たちは、結婚願望が高まりますます見た目重視になる。若い結婚が失敗してシングルマザーになっても、キャバ嬢や再婚活などの受け皿があり、この先もギャル系ファッションの勢いは止まらないだろう。その中で特別な存在の益若つばさはモデルの中でまさにひとり勝ち。浜田ブリトニーの漫画は、ギャルを取ったらヒットが出そうに無い上に、山咲トオルや“しょこたん”など、漫画+タレントのライバルは多く、すぐ後発のスターが現れ、飽きられるのも早い。
人気が出て印税などの手続きに支障をきたし、事務所の近くにマンションを借りたらしい浜田ブリトニー。サッサとギャルを卒業する日も近いのではないか。
(TechinsightJapan編集部 宇佐木野ミミ)