マレーシア西側のランカウイ島北部にある高校でこの度、喫煙した16歳の男子生徒への罰として、致死量とも言えるとんでもない量のタバコを吸うよう、女性教師が強要していたことが分かった。
若年層の喫煙は、どこの国においても頭の痛い問題。学校教育の一環として、タバコを吸うことの危険性を生徒に教えてきているが、それでも一向に喫煙する生徒の数は減らない。
その女性教師は、普段模範的であった男子生徒にタバコの匂いを感じ、問い詰めたところ、ロッカーにはタバコとライターを隠し持っている事を知り、厳しく懲らしめることが必要だと判断した。
彼女がとっさに考えた罰はこれ、なんと2時間で42本のタバコを吸ってみろというものであった。その数にも仰天だが、なんと4本を一度にくわえてという条件付きである。生徒は帰宅後おじに相談、おじが警察に訴えたことにより、学校上層部も事態を知った。
「このような前例はありませんし、やり方が尋常ではありません」と、学校側もその罰が行き過ぎていることを認めた。だがその罰は、他の生徒や教師らも見守る中で行われたという事実に、更なる調査を進めたいとしている。
マレーシアでは2007年にある寄宿学校で起きた、やはり行き過ぎと思われる罰が物議をかもしている。トイレが詰まったという現象に腹を立てた女性教師が、寄宿生である140人の女子生徒を敷地内の池に集め、その臭く汚い水にザブンと浸かるよう命じたというものである。
話は180度変わってしまうが、先日、小学生の団体と新幹線で一緒になったが、中年の男性教師がお元気印のこどもたちに囲まれ、メガネを外してみてだの、この帽子はこうかぶったらイケてるだの、奥さんの写真財布の中に持ってる?見せて?だのと、もう “タメ口” で好きなようにイジられていた。
先生はひたすら我慢、オイオイよせよせ、が精一杯である。普段おそらく怒鳴ることなど許されないであろうから、「いい加減にしろ!」と一喝出来ない。こういう子たちもいずれ社会に出る。上司から厳しい指導を受ければ「何キレてんの?こいつ」といった顔を見せる新人になり、飲み会でも天然無礼講、これでは通用しないであろう。
宿題を忘れた子、私語がひどく悪ふざけする子などに対しては、米国では体罰というよりむしろ “完全無視” を決める教師が多いように思える。精神的に未熟な分、小中学生にはこれがなかなかキツイ。先生はそういう子と目も合わせず、指名もせず、背を向ける。その疎外感から、お元気印の子ほどシュンとなってしまうのだ。
文部科学省のお達しに「無視はいけない」なるものはあるのだろうか。是非一度そういう “冷たい罰” も試してみて頂きたいと思う。モンスター・ペアラントは増えているとはいえ、まだまだ一部の話、殆どの親は分別や良識があると信じ、どうか先生方には頑張って頂きたい。21世紀に私たちは老い、社会は今のこども達に託すことになるのだから…。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)