今回の【どっちが勝ち組でショー】 は、元モーニング娘。でミニモニ。の代表メンバー加護亜依VS辻希美。約10年前に一世を風靡した少女アイドルも、一人は子持ちの主婦になり、もう一人は不倫で訴えられるという“女として”急激な成長ぶり。本来なら学校へ行って勉強したり、友達と遊んだりする時間をザックリ芸能活動に捧げてしまった二人のそれぞれ生き方とは?
まずは出演映画、『呪怨 黒い少女』の公開や、復帰後初のシングル「no hesitAtIon」を発売し、完全復帰したかのように見える加護亜依。あいぼん、加護ちゃんである。ご承知のとおり、2006年に未成年ながらレストランでたばこを吸っていた事をフライデーされ、その後も何度も同じ失敗をくりかえしてハロプロをクビに。その後も“低姿勢”で芸能活動を続けていたが、映画共演者の俳優との熱愛疑惑が発覚。俳優と離婚した奥さんが訴訟を起こした事から、もはや「夢のツケ」から逃げられない状況にある。
馬鹿をくりかえしても、大人たちが加護から離れないのは、ズバリお金になるから。加護のスキャンダルがあればあるほど、出演作品や活動に話題性のオマケが付き、いい宣伝になる。加護をつかって儲けようとする人たちは、本人がどんな問題を抱えようが関係ない。喫煙騒動の真っ只中の謹慎中にヘアヌード写真集を出す噂まであった。
変わって、公式ブログ「のんピース」が絶好調の辻ちゃん、辻希美。大きなおリボンが特徴の、新米ママである。ミニモニ。で爆発的人気を納め、加護と同じ境遇にありながら、しっかりいいお相手(杉浦太陽)を見つけ“カリスマ・ママタレ”としてバツグンの地位を築いてしまった。いまのところ、加護どころかモーニング娘。の中の誰よりも勝ち組なメンバーだ。
モーニング娘。には当初、加護だけが選ばれたのだが、双子の様に良く似た二人の“セット売り”にプロダクションが目をつけ、辻も合格。そのもくろみは成功し、加護ちゃんと辻ちゃんの年少コンビはモーニング娘。の人気をひっぱり、ミニモニ。で頂点を極めた。
当時は仲が良かった二人、どこで道が別れたのか。
何か騒動を起こしては、真摯な顔をして謝罪し、不幸な過去についてのインタビューでは涙を誘う。芸能人として“器用な”加護亜依。その心には問題を抱えているようだ。モーニング娘。としてTVの向こう側の人に笑顔を振りまき、様々なガマンを強いられてきたストレスのせいもあるが、そこまでは辻希美もほぼ同じ。決定的な違いは複雑な家庭事情ではないか。離婚・再婚・離婚と忙しい母親と兄弟、家の中でも“加護ちゃん”はなにかしら自分を作ってきたという。年の離れた男性との恋愛や不倫は「親に甘えにくかった生い立ち」に問題があり、さらに加護が人気になり金が入った事で母と育ての父の間に亀裂が走った。10代のアイドルにのしかかったストレスは相当なもの。たばこ、不倫でも心の乾きはなかなか癒す事はできない。この先もしばらくは苦しみはつづくのではないか。
一足先にママになる事で、アイドルよりも自分の人生を優先させた辻希美は、今の所は勝ち組。真面目なダンナさまと、かわいい子ども、子守を買って出てくれる母親。自分にとって有意義な人に囲まれ、幸せそうな辻ちゃん。今まで気がつかなかった天然ぶりや、かわいい手作りお弁当、意外にしっかりした面も見せてくれる。ママとして意外なタレント性もバツグンだ。
しかし毎年毎年、母タレントは誕生し、今もてはやされてもすぐに飽きられるのは目に見えている。芸能人としての人気が落ちても家庭を大事にすれば問題ないのだが、芸能人同士の結婚生活はあやうい。ずっと陽の当たる場所にいた辻ちゃんが、この先太陽をしっかり支える「内助の功」がつとまるだろうか?自分(嫁)の七光りで人気が出たとは言え、今や人気者の夫をつなぎとめるのは努力が必要だ。
しかし、千秋にしろ、ヒロスエにしろ、芸能界には離婚すれば離婚したで「シングルマザー」としての受け皿がある。だから辻ちゃんは離婚しても安泰。母は強し。不倫アイドルより、ママタレントの方がお茶の間ではよっぽど「勝ち組」なのである。
(TechinsightJapan編集部 宇佐木野ミミ)