筋肉系芸人の中でも本格派ボディビルダーである、なかやまきんに君。しかし最近、テンゲン中島という強力なライバルが出てきた。見事なほどキャラかぶりの二人だが、テンゲン中島の人気はここ数ヶ月で急上昇しており、なかやまきんに君の座をおびやかすほどである。そんな二人が「爆笑レッドガーペット」(フジ系)でまさかのコラボ共演を果たしたのだ。周囲の反応などもあわせてこの二人の対決を判定してみた。
なかやまきんに君(30)はおそらくボディビルをお笑いに持ち込んだ始めての芸人だろう。
出始めは鍛えられた筋肉に歓声もあがっていたが、ネタがワンパターンで苦労していた。しかし、筋肉体操や筋肉との会話、筋肉ルーレットとネタを開発して持ちこたえたのはさすがである。彼の出現以降、筋肉を見せびらかす芸人が増えたといって過言ではない。
一方のテンゲンは今年に入り「爆笑レッドカーペット」に登場してあっという間に人気者になったお笑いコンビである。
全日本学生ボディビル選手権大会で第5位の実績をもつ中島が黒光りする肉体で競馬馬のように走るポーズをして、相方の上簗が実況を当てるというネタが主となる。
中島が走りながら決めるボディビルのポーズと上簗の実況のリズムがピッタリなところが受けるのだ。
テンゲンが最初に登場した時は司会の今田耕司が「全国のテレビの前でなかやまきんに君だけが笑ってないですよ」と言っていたが、全く同感だった。
しかし、8月22日の「爆笑レッドカーペット」でその二人がコラボカーペットしたのである。
ライバルともいえる二人がコラボするのだから会場もみんな驚いていた。
コラボは二人がなかやまきんに君のネタであるボン・ジョヴィの「It’s My Life」に合わせてポーズを決めるところから始まった。
そして筋肉料理研究家マグマ中山とアシスタントの中島という設定でスパゲティにポーズしながらチーズをぶっかけるネタを行った。
二人並ぶと体型はなかやまきんに君が一回り大きい。しかし、テンゲン中島の方がボディビルダーらしく日焼けしてオイルで黒光りしているのだった。
もちネタだけに、なかやまきんに君の動きが良いのは当然だが、関心したのはテンゲン中島の声のでかさである。なかやまきんに君を相手にいつもの笑顔とでかい声は崩れなかったのはさすがだ。
しかし、この二人のコラボで勝敗を分けたのは「筋肉ルーレット」だといえる。
左右の大胸筋にカードを貼り、胸をピクピク上下させてルーレットに模すネタである。
なかやまきんに君がもちネタだけに完全に左右を交互に上下させたのに対して、テンゲン中島は左右が同時にしか上下できなかったのだ。
これについては今田耕司も「筋肉ルーレットはきんに君が意地をみせた」と評価した。
筋肉芸人にとって、この芸を極めているか否かは大きい。
したがって、今回の勝ちはなかやまきんに君としたい。
テンゲン中島もきんに君は「高い壁」とコメントしており、さらに筋肉芸を磨いてくれることだろう。
二人のコラボカーペットはこの日のレッドカーペット賞となった。
これからが楽しみな筋肉芸人たちである。
(TechinsightJapan 編集部 真紀和泉)