マライア・キャリーは何歳になってもセクシー・ダイナマイト系の歌姫、そう思っていたら大間違いであった。実は29日、ニュー・シングル “Obsessed” のミュージック・ビデオ撮影がニューヨークで始まったようだが、そこでマライアは、とんでもない変装を披露してくれた。

撮影は、ニューヨークの「プラザ・ホテル」の前で行われたというが、道行く人も、「これは何の撮影？えっ、マライア？でも彼女はどこ？」と、まったく以てチンプン・カンプン。何しろ男性そのものというイカリ肩のスーツに帽子、浅黒い顔にはヒゲ、マライアは見事な変装を遂げたのである。

ロンドンあたりの、老舗高級ホテルのドアマンかお抱え運転手のよう。ムチムチ・ボディを隠したがらない妻マライアに、夫ニックが嫉妬して提案したのか、それとも公式サイトでファンからアイデアを募集したらこうなったのか…。

いえいえ、今年8月末にリリースされるというマライアの新アルバム “Memoirs of an Imperfect Angel”の中に収められるというこの曲は、実はこの春エミネムが放った、マライアへの想いを引きずる気味の悪い曲、『バグパイプス・フロム・バグダッド』への徹底抗戦のようなのだ。

“Obsessed”　は日本語では「こだわりが強い」「とりつかれている」「オタク」といった意味であるが、歌詞の内容も「なぜ私にいつまでもこだわるの？…セックスしたと嘘までついて」 というものになっている。

マライアはこの男装で、エミネムの百年の恋がイッペンに冷めてくれるよう祈っているのであろう。人々に笑われることも辞さないと決断したマライアの心意気にもあっぱれである。だが狂気のラッパーであるエミネムを刺激するのは、少しだけ危険な感じがしないでもない。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）